朝の通勤ラッシュ時に無線配車のお客様を乗せた時のことです。
配車時間になってもお客様は来ず、待つこと10分ほど。。。
あわてて出てきた様子の女性のお客様は、気持ちにゆとりもなく、乗車すると開口一番「大至急で目的地へ行って!」の指示をされました。
なんとなくお分かりかもしれませんが、この時の車内は、お客様の焦りからかなりピリピリした雰囲気でした・・。
「できるだけ早く目的地へ向かいます」とお客様へお伝えし、進行開始。
するとお客様は、後部座席でお化粧を開始されました。
ここで私は、恐る恐る、
「化粧ができる揺れの少ない運転と、時間優先の運転どちらを優先しましょうか・・?」
とお聞きしました。
すると、「時間優先で!」とおっしゃったので、法令の範囲内の運転と裏道を駆使して進行をし、予定時刻より3分ほど早く目的地に到着することができました。
乗車時はあれだけピリピリしていたにもかかわらず、最終的には深々と頭を下げ、降りる際には目がハートになって(個人の感想です笑)降車されました。
このケースを振り返ってみると、無線で呼んでおきながら10分以上遅れてきて、にもかかわらず、
「急げ!」
と言われたのですから、普通だったら「なら遅れるなよ!」と頭に来てしまうかもしれません。
しかし私はこの時、自分のイライラに振り回されずに、「この人を笑顔にしたら自分もテンション上がる!」くらいに思い、お客様の要望をしっかりと聞きました。
そのとおりに運転をして目的地まで運んだ結果、お客様の望みに応えることができ、喜んでもらうことができました。
イライラしているお客様であっても、自分の接客次第でいかようにも変えられることを実感した体験でした。