東京都は日本の中心地でありながら観光スポットも多いので、非常に多くのタクシー会社があります。
タクシードライバー経験者ならどれほど多くのタクシー会社があるのか、よく分かっているでしょう。
しかしタクシードライバー未経験者が転職しようとした際、あまりに多くのタクシー会社があるため、どこを選べば良いのか分からなくなってしまうはずです。
またタクシードライバーに転職するなら大手のタクシー会社を選ぶ方が良いと言われることも多いため、大手への転職しか考えていないとすれば、果たしてそれは正しいのでしょうか。
実は、大手タクシー会社への転職する方が良い人もいれば、準大手に転職する方が良い人もいるのです。
どういうことなのか、ご説明しましょう。
目次
- 1 大手タクシー会社とは
- 2 大手タクシー会社に転職した場合の待遇面について
- 3 準大手タクシー会社とは
- 4 準大手タクシー会社に転職した場合の待遇面について
- 5 大手タクシー会社に転職することのメリットとは
- 6 大手タクシー会社への転職で生じる可能性が高いデメリットとは
- 7 準大手タクシー会社に転職することのメリットとは
- 8 準大手タクシー会社への転職で生じる可能性が高いデメリットとは
- 9 大手と準大手で異なるタクシードライバーの働き方
- 10 転職者の考え方や経験などによってタクシー会社を選択すべき
- 11 募集要項だけでは分かりにくい各タクシー会社の実情
- 12 タクシー転職は難しいので、条件だけでは何とも言えません…
大手タクシー会社とは
東京都内のタクシー会社で大手と呼ばれるのは4社あり、各社の頭文字を取って「大日本帝国」と言われています。
「大」は大和自動車交通、「日本」は日本交通株式会社、「帝」は帝都自動車交通株式会社、「国」は国際自動車株式会社です。
これら4社は知名度も高く、利用者からの信頼も厚いのが特徴です。
それぞれの会社について概要をまとめてみました。
大和自動車交通株式会社
江東区に本社を置く東証2部上場の会社です。
設立は昭和14年で、従業員数は2016年3月末時点で2,208名を抱えています。
タクシー・ハイヤー業以外にも不動産業を営んでいます。
会社の経営方針として大和の「和」の精神を重んじ、顧客満足を第一に挙げています。
日本交通株式会社
千代田区に本社を置く創業90年の老舗会社です。
従業員数は2018年5月時点で9,982名を抱えています。
ハイヤーは1,324台、タクシーは6,096台あるため、誰でも一度は見たことがあるはずです。
後世に「徳」を残すことを経営理念に掲げています。
帝都自動車交通株式会社
中央区日本橋に本社を置く、京成グループのハイヤー・タクシー会社です。
従業員数は2018年2月末時点で2,074名を抱え、ハイヤー、タクシーを合わせるとグループ全体で1,516台を稼働させています。
営業エリアは都内だけでなく、武蔵野市、三鷹市、千葉県東葛地区までカバーしています。
企業理念として「人と人をつなぐ架け橋に」を掲げて事業展開しています。
国際自動車株式会社
1920年に設立され、現在は港区赤坂に本社を置き、タクシー・ハイヤー事業を軸に貸し切りバス事業、路線バス事業、オートリース事業など、幅広く事業展開を行っている会社です。
2018年4月時点でタクシー3,667台、ハイヤー521台、バス170台を保有しています。
この会社のタクシーは、「km」ブランドとして多くの人に認知されています。
大手タクシー会社に転職した場合の待遇面について

ではこれらの大手タクシー会社4社に転職した場合の待遇はどのようなものなのでしょうか。
大和自動車交通株式会社
給与:25万円以上、ただし研修期間中は日給1万円
給与保証:乗務開始後3ヶ月間は月32万円を保証(年内4ヶ月間 40万円もしくは6ヶ月間 35万円から選択)
固定給:18万円
歩合率:59%ほど
賞与:4月、8月、12月の年3回
昇給:年一回
入社祝金:計30万円(事業所配属時に10万円、本採用時に10万円、本採用後勤続1年経過時に10万円を給付)
住居:上京者向け単身寮完備(水道・光熱費別で月額2万円)
日本交通株式会社
給与:182,000円+歩合給、ただし研修期間中は日給1万円
給与保証:研修終了後3ヶ月間は月40万円の月給保証制度
歩合率:62%
2種免許取得費用:全額会社負担
帝都自動車交通株式会社
給与:月給197,000円(147,000円+一部手当)+歩合給、ただし研修期間中は日給1万円
給与保証:配属後4ヶ月間40万円もしくは6ヶ月間35万円から選択
歩合率:59%ほど
賞与:3月、7月、12月の年3回
2種免許取得費用:全額会社負担、なおグループ会社の教習所のため実地試験は免除。
住居:独身寮完備
国際自動車株式会社
給与:170,500円〜201,500円+諸手当、ただし研修期間中は日給1万円
給与保証:3ヶ月間32万円(日勤の場合は25万円)
歩合率:59%ほど
賞与:臨時給として年3回
2種免許取得費用:全額会社負担
準大手タクシー会社とは
大手タクシー会社に次ぐ、準大手タクシー会社について概要をまとめてみました。
東京無線協同組合
1961年に幾つかのタクシー会社が設立した東京城西旅客自動車事業協同組合を前身とし、400台以上のタクシーを保有したことでタクシー無線の許可を得ました。
組合本部は新宿区百人町にあり、現在は三幸交通株式会社、新日本交通株式会社、高円寺交通株式会社など50社以上が所属しています。
所属会社のタクシー保有台数を合計すると4,000台以上となり、国内でも非常に大きな組織といえます。
所属会社の規模そのものはそれほど大きくないものの、組合に加盟することでタクシードライバーのサービスの質を向上させ、自動配車システムやグループ専用乗り場の活用もできるようになっています。
株式会社グリーンキャブ
1952年に設立され、立体駐車場ビルや燃料供給ステーションなどで急成長を遂げました。
現在の本社は新宿区戸山にあり、タクシー1,316台、ハイヤー52台を含む合計1,415台を保有し、従業員数はおよそ3,200名になります。
日本で初めてタクシーに無線を導入した会社でもあります。
日の丸交通株式会社
1950年に「日の丸自動車株式会社」として創業された文京区後楽に本社を構える会社です。
世田谷区と江戸川区、江東区、足立区の4ヶ所に営業所があり、これ以外にグループ会社が都内に12社あります。
女性客が安心して利用できるよう、女性ドライバーを多く採用しており、彼女らを指定できるなでしこタクシーが好評です。
コンドルタクシーグループ
1951年に創業され、練馬区桜台に本社を構えています。
営業所は練馬区と板橋区、杉並区、大田区にあり、タクシー保有台数は200台ほどで、この他にハイヤーも保有しています。
独自に展開している三段階遠距離割引や定額運賃、マイレージ、低価格の迎車などが非常に好評です。
また広告ラッピングタクシー導入や美人過ぎるタクシードライバーが働くなど、話題性もあり、注目度が非常に高い会社です。
準大手タクシー会社に転職した場合の待遇面について
上記の準大手タクシー会社の待遇面についてご紹介しましょう。
東京無線グループ
東京無線は組合組織なので、待遇は所属するタクシー会社によって異なります。
そこで一例として所属会社である「高円寺交通」の待遇をご紹介します。
給与:最高で総営業収入の約63%(賞与を含む)
給与保証:タクシードライバーが初めての場合、乗務開始後3ヶ月間35万円、ただし研修期間中は日給1万円
入社祝金:タクシードライバー経験者の場合のみ、20万円から40万円
2種免許取得費用:全額会社負担
住居:独身寮あり(初めの3ヶ月は無料)
株式会社グリーンキャブ
給与:約220,000円+歩合給、ただし研修期間中は日給16,000円(2種免許取得前は10,000円)
給与保証:配属後1年間は月35万円保証(未経験者のみ)
歩合率:60%以上
2種免許取得費用:全額会社負担
住居:社員寮都内8カ所
日の丸交通株式会社
給与:188,700円+諸手当+歩合、ただし研修期間中は日給12,000円
給与保証:配属後6ヶ月は月30万円保証
歩合率:60%
2種免許取得費用:公認教習所での会社負担
育児支援:東京ヤクルト販売との提携保育所あり
コンドルタクシーグループ
給与:230,000円以上+歩合給、ただし2種免許教習中は日給6,400円で、地理試験教習中は11,250円、社内研修中は15,000円。
2種免許保有者の場合は社内研修からスタートし、日給20,000円。
2種免許取得費用:2種免許取得費用貸与および免除制度あり
住居:月30,000円の家賃補助制度あり
大手タクシー会社に転職することのメリットとは

都内に数あるタクシー会社の中で、大手タクシー会社に転職するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
大企業ゆえの安定経営と充実した福利厚生
大手タクシー会社は企業としての規模が大きく、大和自動車交通株式会社のように東証2部に上場しているところもあります。
それゆえに不況のあおりを受けやすいタクシー業以外にも多角的な事業運営をしている会社が多く、経営そのものが安定しやすくなります。
また従業員数も多いため、社員の福利厚生制度も充実している場合がほとんどです。
利用顧客からの厚い信頼
大手タクシー会社だけに、利用顧客への知名度は抜群です。
また丁寧な対応や充実したサービスによって、リピーターやタクシー会社の指名も多いのが特徴です。
これらはタクシードライバーにとって営業しやすく、売り上げにつながりやすい環境が整っているといえます。
専用乗り場を多く保有
専用乗り場は特定のタクシー会社の車しか乗り入れられない、そのタクシー会社専用の乗り場のことです。
一般的には大型オフィスビルや病院、ホテルなどに設置されており、比較的長距離の利用者が多いことも特徴であるため、売り上げの確保につなぎやすいといえます。
大手タクシー会社の中でも日本交通株式会社は40カ所前後の専用乗り場を保有しており、国際自動車株式会社では20カ所前後を保有しています。
大手タクシー会社の中でも大和自動車交通株式会社と帝都自動車交通株式会社の専用乗り場は限定的です。
タクシーチケット利用者が多い
タクシーチケットはタクシー会社と企業などが契約して使えるもので、タクシーチケットを使うと運賃はタクシー利用者が支払う必要はなく、契約企業が支払う仕組みになっています。
一般的には接待などの時に用いられ、接待の相手に渡してタクシーで帰ってもらえば、接待の相手は自分で運賃を支払う必要がありません。
接待などは都心の銀座や六本木などの繁華街でおこなわれる場合が多く、そこから千葉や埼玉などのベッドタウンまで乗っていくのですから、必然的に運賃は高額になります。
このタクシーチケットには「東京4社共通タクシーチケット」が多く発行されています。
このチケットは大手タクシー会社4社ならどこのタクシーでも使えるものなので、必然的に大手4社のタクシーを遠距離で使う確率が高くなるわけです。
「東京4社共通タクシーチケット」以外にも企業が発行しているタクシーチケットなどもありますが、どのチケットでも大手タクシー会社4社が利用できるようになっています。
これは大手タクシー会社4社なら遠距離の利用者を確保しやすい、つまりタクシードライバーにとって売り上げが上がりやすい環境が整っているといえます。
大手タクシー会社への転職で生じる可能性が高いデメリットとは
大手タクシー会社への転職では多くのメリットがありますが、同時にデメリットも生じる可能性があることを理解しておきましょう。
教育体制や管理体制などの厳しさ

大手タクシー会社はタクシー会社の中の大企業です。
当然ブランドイメージが良く、そのための企業努力を惜しまないゆえにブランドイメージを維持できています。
タクシーの場合、利用者が感じるブランドイメージを作り出すのはタクシードライバーですから、ドライバーの接客やサービスに対して高度なものを要求してきます。
そのため、教育体制や管理体制は非常に厳しくなっています。
また全ての大手タクシー会社ではありませんが、月単位のノルマを課せられ、ノルマ未達の場合には何らかのペナルティを課せられるケースもあります。
これらの厳しさに違和感がない人には問題ありませんが、大きなストレスを感じる人もいるでしょう。
給料の歩合率の低さ
タクシードライバーの給料は歩合率によって左右されます。
歩合率とはドライバーの売り上げのうち、何%を給料としてもらえるかということです。
給与体系が異なるため厳密な比較はできませんが、大手タクシー会社4社はほとんどが58%から60%程度です。
数%の違いではありますが、例えば2%歩合率が低いだけでも年間収入で考えると大きな違いになってしまいます。
ひと月の売り上げが50万円の場合、2%は1万円です。
年間収入なら12万円の違いになって表れてきてしまうわけです。
一般的に歩合率はタクシー会社が小さくなるほどタクシードライバーに有利なように、つまり歩合率は上がる傾向があります。
大手タクシー会社4社の歩合率が59%ほどであるとすると、準大手は60%ほどとおよそ1%の違いが見られます。
準大手タクシー会社に転職することのメリットとは
準大手タクシー会社に転職するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
教育体制や管理体制がそれほど厳しくない

準大手タクシー会社の教育体制や管理体制などは大手ほど厳しくありません。
もちろん、それぞれのタクシー会社が独自の教育体制や管理体制を整えてはいますが、ドライバーが窮屈に感じるほどのものではなく、タクシードライバーとして営業していくうえで必要不可欠なものがほとんどです。
タクシー利用者に対する接客も自由度があるため、自分らしさを創出することもできるはずです。
また社風が比較的アットホームにもなりやすく、自由で働きやすい環境の会社が多くなってきます。
ノルマについてもあまり厳しい条件ではない場合がほとんどで、自分のペースで営業できるといえるでしょう。
給料の歩合率が高くなる
大手タクシー会社と比較すると歩合率はやや高く、最低でも60%に設定されています。
その分、年収は多くなり、やりがいは感じられるはずです。
頑張れば頑張った分だけ収入として得ることができるわけです。
準大手タクシー会社への転職で生じる可能性が高いデメリットとは
準大手タクシー会社への転職では以下のようなデメリットが生じやすくなります。
大手タクシー会社ほど経営が安定しておらず福利厚生も充実していない
タクシー会社に限らず、企業は規模が小さくなるにつれ経営が安定しておらず、福利厚生もそれほど充実していないのが常です。
準大手タクシー会社の全てがこれに当てはまるわけではありませんが、中には東京無線グループのように小規模なタクシー会社が集まってできている組織もあります。
このような場合にはどうしても経営が安定しづらく、福利厚生があまり充実していないケースも多くなってきます。
専用乗り場が少ない

準大手タクシー会社も大手同様に専用乗り場を設置していますが、その数は大手タクシー会社と比較すると少なく、しかも遠距離の利用者が少ない場所に設置されている傾向があります。
つまり専用乗り場で待っていても、売り上げにつながりにくいということです。
そのため、売り上げを上げるためには流しで売り上げを確保する、もしくは自分の固定客を作るなど、独自の営業方法が必要になってきます。
タクシーチケットが使えないタクシー会社もある
大手タクシー会社4社はタクシーチケットが使えますが、その他のタクシー会社では独自のタクシーチケットを発行しているケースがあり、中にはタクシーチケットが使えない会社もあります。
タクシーチケットが使えないということは、接待などの際に利用しづらいタクシーであるということです。
タクシーチケットの利用者は遠距離の乗用が多いため、タクシーチケットが使えない会社のタクシーは遠距離の利用者をつかまえる機会が少ない環境の中、売り上げを確保していかなければならないということです。
大手と準大手で異なるタクシードライバーの働き方
大手タクシー会社と準大手タクシー会社のメリット、デメリットについてご説明しましたが、これらの点からそれぞれのタクシー会社に転職した場合の働き方が異なることが分かります。
大手タクシー会社はルールやマナーなどが厳しいですが、タクシードライバーにとって売り上げを上げやすい環境が整っています。
極端な言い方になりますが、サラリーマン的に会社の指示に従ってしっかり働いていれば、ある程度の売り上げは確保できるわけです。
一方、準大手タクシー会社の場合は、ルールやマナーなどについてはそれほど厳しくないものの、売り上げを上げるための環境はそれほど整備されていないため、自分なりの創意工夫が必要になってくるということです。
もちろん大手、準大手ともに売り上げを確保し続けるにはドライバーの営業努力は欠かせません。
しかし創意工夫が実って売り上げを上げることができたなら、準大手タクシー会社の方が給料に反映されやすいことから、タクシー転職を考えるなら大手タクシー会社だけから選択しない方が良い場合もあることを覚えておく必要があるでしょう。
転職者の考え方や経験などによってタクシー会社を選択すべき
ではタクシー転職を考える場合、どのようにタクシー会社を選べば良いのでしょうか。
実はタクシードライバーという仕事への取り組み方や経験などによって、その人にとって仕事がしやすいタクシー会社は変化していきます。
大手タクシー会社に転職して仕事がしやすい人の傾向
大手タクシー会社に転職して快適に仕事ができるのは、細かく決められたルールやマナーなどを忠実に守れる人でしょう。
それができなければ会社の枠からはみ出してしまいます。
そのうえで自分なりの営業方法を見いだすことができれば売り上げ確保と年収確保につながっていくはずです。
またタクシードライバーとしての経験がなく、初めてタクシー転職をする人の場合には、大手タクシー会社の管理の厳しさはややハードに感じるかもしれません。
ある程度のタクシードライバー経験があり、もっと効率的に売り上げを確保するため、厳しい管理であっても年収が第一と考えるのであれば、大手タクシー会社を選ぶべきなのかもしれません。
準大手タクシー会社に転職して仕事がしやすい人の傾向
準大手タクシー会社にももちろんルールやマナーなどの決まりごとはありますが、大手ほど厳しくありません。
また人間関係も比較的アットホームな会社が多く、相談などもしやすい環境が整っている場合が多いため、タクシー転職経験がない人にも飛び込みやすいはずです。
専用乗り場やタクシーチケットなどの課題はあるものの、自分なりの営業スタイルを確立できるなら売り上げも上がり、歩合率の点からも収入に反映しやすいといえます。
つまりいかに早く自分なりの稼げる営業スタイルを確立できるかが課題であり、創意工夫し続けられる人には準大手タクシー会社の方が仕事がしやすいと感じるのではないでしょうか。
募集要項だけでは分かりにくい各タクシー会社の実情

大手タクシー会社や準大手タクシー会社の求人情報などはWEBサイトで簡単に確認することができます。
求人情報や各タクシー会社のWEBサイトを見ていると、大手タクシー会社の方が知名度もあるため目を引くだけでなく、内容もしっかり読んでしまうでしょう。
研修が充実しているだけでなく、福利厚生も手厚いように感じるため、タクシー転職を考えるなら大手タクシー会社を選ぼうと思ってしまわれるかもしれません。
一方、準大手タクシー会社の中には知名度がそれほど高くなく、WEBサイトを見ても詳しい募集要項が記載されていない場合もあります。
これではタクシー転職を考える人が大手タクシー会社を選ぼうと考えてしまうのも当然かもしれません。
しかし、大手タクシー会社には大手であり続けるための厳しいルールやマナーなどが存在しています。
同様に準大手タクシー会社にも売り上げを確保しづらい環境があります。
また社風もそれぞれ異なります。
上下関係に厳しいところやアットホームなところ、ペナルティが厳しいところもあるでしょう。
これらは募集要項からは読み取ることはできません。
また、これら以外にも分かりにくいことがいくつかあります。
入社祝い金
色々なタクシー会社で入社祝い金を用意していることが説明されていますが、タクシー転職希望者の中には、入社した時点ですぐに全額もらえるものだと勘違いしている人もいます。
例えば大和自動車交通株式会社の場合、入社祝い金30万円を明示していますが、募集要項をよく読むと祝い金の支給タイミングは事業所配属時に10万円、本採用時に10万円、本採用後勤続1年経過時に10万円を給付となっています。
これはつまり祝い金を入社時に全額給付してしまうと、すぐに辞めてしまう人がいるため、支給タイミングをずらしているのです。
入社祝い金を支給する会社では必ずこのような支給のタイミングがあるはずです。
2種免許取得支援制度
タクシーを営業するには2種免許が必要ですが、タクシー転職を考えるほとんどの人は2種免許を持っていません。
そのため、ほとんどのタクシー会社が2種免許を取得する費用を全額負担すると書いています。
ではもし2種免許だけを取得してすぐに会社を辞められたら、そのタクシー会社はどうなるのでしょう。
無料で2種免許を取らせてあげたことになってしまいます。
そのため、2種免許取得支援制度には細かな規定が設けられているはずです。
例を挙げると、2種免許取得支援制度を利用したら2年間は働いてほしい旨であったり、2年以内に辞める場合は2種免許取得費用を支払わなければならないなど、会社によって違いはあるでしょうが、色々な規定があるはずです。
あまり知られていないグループ会社の高待遇
入社祝い金や2種免許取得支援制度以外にもあまり知られていないのが、大手タクシー会社や準大手タクシー会社のグループ会社が高待遇であることです。
これらの会社は社名だけを見ても知名度が低く、タクシー保有台数なども多くないため、タクシー転職の際の候補に挙がりにくいですが、給与面では高待遇であるため、見逃してはいけません。
またその会社そのものが小さくても、グループ全体として考えた場合には経営面で不安を感じることは少ないでしょう。
タクシー転職は難しいので、条件だけでは何とも言えません…

様々な会社をご紹介いたしましたが、
正直な話、どの会社に一長一短があります。売上が上がる大手を選べば規則などは厳しくなりますし、
規則が緩い所を選べば会社に頼らない稼ぐ実力が必要となります。
そんな難しい会社選びの為に、求人や転職に役立つ情報をまとめました。
宜しければ参考にしてみてください。